20XX年、突如召喚された『清姫』によって世界は崩壊の危機に陥った。
これとはまるで関係ない事の為に造られたカルデアはなんとか危機を回避し、対策を練っているのであった。
「――安珍様はそこにいますか?」
安珍A「いない! ここにはいないぞー!!」
「まあ……嘘を吐くなんて”いけない人”」ボォォォ
安珍A「うわああああああ!!??」
安珍B「ひ、ひぃ……」
「――安珍様は、そこにいますか?」
安珍B「あ、ああ! ここいるぞ清姫ちゃん!!」
「まあ! では永遠に共に居られるよう。私の魔力になってくれますね?」ボォォォ
安珍B「え……? うわあああああ!!??」
元安珍「会いたかったよ清姫。探した」
「――安珍様は、そこにいますか?」
元安珍「前は安珍だった、だが今は違う!」
ランス「■■■■■――!!!」
「安珍様、その男は一体……浮気なんて酷いお方」
元安珍「やれ! バーサーカー!」
――
ランス「く……竜殺しのあの剣さえ持ってこれたなら……」シュゥゥゥ
元安珍「くそっ、☆4バーサーカーでも敵わないのか……!」
「――安珍様は、そこにいますか?」ボォォォ
元安珍「ウワアアアアア!!」
こうして、世界各地のマスター達がやられていった。
ローマ人、ルーマニア人、ゴールド人、フン族、とあらゆる者達が散った。
その惨状に世界が諦めた、しかしまだ諦めぬ者達もいる――
―カルデア―
レフ「ちっ、なぜこんなことになっている。こんな事の為にこのカルデアは造られたワケではないというのに!」ドンッ
オルガマリー「ひっ!?」
ロマン「落ち着きなよレフ教授。幸いここには召喚システムもあるんだし策次第では倒す事も可能だ」
レフ「倒したところでもう遅いんだよ! ええい……ん? アラームが鳴っているぞ、何があった」
マシュ『周囲500m内に生存者が逃げてきた模様です。回収しますか?』
レフ「はっ、捨て置け。せっかくこのカルデアは不可視状態にしてあるというのにアレに見つかっては困る」
マシュ『というよりその例のアレも生存者を追ってきている為、余波でカルデアの不可視状態が解ける可能性が高いです』
レフ「……は?」
オルガマリー「え?」
ロマン「……よし、急遽サーヴァント召喚の用意だ! 急がないとここも終わるぞ!?」
マシュ『それで外の生存者はどうしま……あっ、生存反応消えました。同時に炎、来ます!」
ドオオオオオン
オルガマリー「ひっ!?」
レフ「ハハハハハ! ええい、こうなったら私が用意していたあの触媒で召喚だ。私がマスターになる」
マロン「え、レフ教授もマスターになれたんだ」
レフ「うるさい! それどころじゃないんだよ!」
レフ「第一、第二魔術障壁を発生させろ。さすがにあれならそう簡単には破れまい」
レフ「それで時間を稼ぎ召喚を済ませる」
マシュ『了解、魔術障壁展開! あっ、第一魔術障壁を突破されました!!』
レフ「なにぃぃぃぃぃ!!??」
ドオオオオオン
オルガマリー「ひっ!?」
レフ「くそっ、カルデアが被弾したか。マシュ、被弾箇所はどこだ? ……マシュ?」
ロマン「まさか……!?」カタカタ
ロマン「やっぱり……被弾箇所はマシュがいた箇所だ」
レフ「なに? ちっ、使えん。急がねばならんか。召喚の場へと移る」
――
ドオオオオオン
レフ「閉じろ、閉じろ、閉じろ」
ドオオオオオン
ロマン「音が近づいてきてる……まずいなコレは!」
『――安珍様は、そこにいますか』
レフ「っ……告げる! 汝の身は我が元に、」
ロマン「レフ教授! もう無理だ退避を!」
「答えて下さらないのですね……なら」ボォォォ
マシュ「――させません!」ギィン
ロマン「マシュ!? それにサーヴァント反応……まさかデミサヴァ!?」
「私の炎を防いだ……? 許せない、焼き尽くさないと」
マシュ「レフ教授! 今の間に召喚を!」
レフ「ハハハハハ!! やるじゃないかマシュ。では続行させてもらうとしよう!」
ロマン「しっかり防いでくれマシュ! ちょこちょこ炎が、あちっ! あちちっ!?」
「しゃあああああ!!」
ドオオオオオン
マシュ「ぐぅ……もう保たない……!」
レフ「抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ――!」
レフ「よくやったマシュ! ハハハハハ、これでこの戦い我々の勝利だ」
パアアアアア
ジーク「――サーヴァントセイバー、召喚に応じ参上した」
ドオオオオオン
ドオオオオオン
ジーク「……すまない、盛り上がってる中へ出現してしまったようだな。空気が読めなかったようだ」
ロマン「そんな事ないよ!? 別に祝砲とかじゃないから早くどうにかしてくれ、盾の娘は味方だからね」
ジーク「……そうか、ところで俺は竜殺ししか能がない男でな」
レフ「知っているさ! だからお前を呼び出したんだよジークフリート!」
マシュ「駄弁ってないで早く助けてください!」
「――しゃああああああ!!」ボォォォ
ジーク「では代わろう、盾の英霊。ところでマスター」
レフ「なんだ?」
ジーク「竜殺しについてだが……何故勝てたかは俺にも分からん、すまない」
レフ「は?」
ジーク「逝ってくるマスター」
レフ(……負けたか)フッ
ロマン「ああっ!? レフ教授が悟った顔に!」
「――安珍様は、そこにいますか?」
ジーク「すまない、そのアンチンサマというのが誰かを存じていない。本当にすまない」
「では安珍様ではないのですか?」
ジーク「それは俺がアンチンサマではないかと尋ねているのだろうか? すまない、俺はアンチンサマではない」
「嘘をおっしゃるんですか? 安珍様の生まれ変わりが英霊に化したんでしょう? 嘘は嫌いです安珍様」
ジーク「本当にすまないのだが俺はアンチンサマではない。そもそも俺はお前の生きていた時代より前の時代の人間だ」
ジーク「その時点で生まれ変わりというのはおかしい、正論ですまない。実はそれは勘違いの可能性もあるがその場合はそれもすまない。いや、すまない」
「……」
ジーク「なんだろう、なぜ突然黙ったんだ? 悪い事を言ったならすまない。嘘を吐けない性格ですまない。実にすまない。本当にすまない」
「……すまない、それは安珍様の口癖でした。やはり安珍様の生まれ変わり」
ジーク「それは本当か? だが偶然なんだすまない」
「また嘘を吐くのですね安珍様……今度こそ嘘を吐かないよう転生してくださいませ」ボォォォ
ジーク「すまない、繰り返すが俺はアンチンサマではないんだすまない」
――
ジーク「次に現れる時はランサーの竜と対峙させてくれ。無理を言ってすまない」シュゥゥゥ
「……さて安珍様は、そこにいますか?」
ロマン「やばいよレフ教授!? 切り札やられちゃったよ!」
レフ「すみませんソロモン王よーー! 何も果たせなかった……」
ロマン「しっかりしてくれレフ教授! ソロモンってなんのこと!?」
「答えて下さらない……悲しいです安珍様」
ぐだ「――そこまでだ清姫!」
ロマン「君はぐだ!? 君では無駄死にするだけだ、逃げろ!」
マシュ「逃げてください先輩!」
レフ「すまない……すまない――ソロモン王よおおおお!!」
ぐだ「どうせ、このままじゃ世界は滅ぶ! なら俺は清姫……いや清姫たんと添い遂げたい!」
ロマン「まさか君は……生粋の安珍か!?」
ぐだ「その通り――俺が、安珍だ!」
「安珍様……なら私の魔力となり、」
ぐだ「断る! 俺は清姫たんと一緒に添い遂げたいんだ! 一緒に幸せに暮らしたいんだよ!」
「それならやはり私の魔力となるべきです。ずっと一緒にいられます」
ぐだ「それではちょめちょめ出来ないだろ!」
「まあ……ストレートなお方! そんなに私へそういうことをしたいと?」
ぐだ「ああ、したい! というかヤりたい!」
「それなら……仕方ありません」
ぐだ「やった! なら早速ヤろう! 床へ行こう!」
「ふふ、行きましょう安珍様。あなたのやりたいがように」
ロマン「行っちゃったね。これで助かったんだろうか」
マシュ「先輩があんな人とは思いませんでした。今度仕掛けてみます」
レフ「あああああ!! ソロモン王よごべんだざいいいいい!!」
――
ぐだ「あ……あ”あ”あ”……」
「もう干からびておしまいになったのですか?」
ぐだ「ゆ……ゆ”るじで……」
「まだ夜は続きます、安珍様。頑張ってくださいませ」
ぐだ「うわああああああ!!??」
ぐだはこうして世界を救った。世界は危機から脱したのである。
おめでとうぐだ! ありがとうぐだ!
FIN.
――
アンデルセン「という感じの話で宝具が完成する予定だ」
ぐだ「アルテラ、あの本は悪い文明だ」
アルテラ「なるほど、あれは悪い文明か。――軍神の剣(フォトン・レイ)!!」キラキラ
アンデルセン「おい!? 俺の原稿に、止めろ!!!」
ぐだ「よくやったぞアルテラ」
アルテラ「うん、いい仕事を出来たと思う」
FIN.
乙も言えなくてすまない…
すまないは悪い文明
一仕事こなして満足そうにどや顔するアルテラちゃん可愛い
このssはいい文明だ
引用 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1445013006/