ケイネス「フロアひとつ借り切っての完璧な工房だ。結界二十四層、魔力炉三器、猟犬がわりの悪霊・魍魎数十体」
ケイネス「無数のトラップに、廊下の一部は異界化させている空間もある」
マルタ「悪霊ですって?」
ケイネス「む? 突然誰だね君は。ノックもなしに部屋に入るとは礼儀がなっていないようだね」
マルタ「それよりアンタ、今悪霊って言ったでしょ」
ケイネス「いかにも。猟犬代わりの悪霊が配置されている」
マルタ「そう――ふざけてんじゃないわよ!」
ケイネス「ふん、誰とも知れぬ君にとやかく言われる筋合いはない」
マルタ「いいえ、あるわ。あの方の教えをアンタが呼んだ悪霊は否定しているのよ、許せないわ!」
ケイネス「私は勝手に部屋へと侵入している君を許せないのだが」
マルタ「とりあえず、半殺しに……全殺しにするから」
ケイネス「ふっ、全殺しにしたいのならそれは構わんが……一ついいかな」
マルタ「なに? 冥土のみや……天国への土産に一つぐらいならいいわよ」
ケイネス「どうやってここへ侵入したのかね?」
マルタ「え? 普通に対魔力で無理矢理入って来たけど」
ケイネス「対魔力……む。よく見ればサーヴァントではないか。対魔力となれば三騎士、もしくは騎兵……はイスカンダルだから違うか」
マルタ「いや、私ライダーだけど」
ケイネス「……ライダー……!? すればイスカンダルはライダーではなかったと? いやそれはないはずだが……」
マルタ「なんか勘違いしてるみたいだけど別に私、今ここで起こってる聖杯戦争の関係者じゃないわよ」
ケイネス「なるほど。理解が遠のいた。ではどちら様かね?」
マルタ「未来のカルデアってとこにいたんだけど、悪霊という言葉が聞こえて飛んで来たのよ」
ケイネス「ほう、貴様の耳は時空を越えるのか。……妄言癖をお持ちのようだね」
マルタ「さて、そろそろブチ殺していいかしら?」
ケイネス「いいくないぞ。流石にサーヴァントとまともにやり合う程私は愚かではない。こい、ランサー」
ケイネス「む?」
マルタ「あ、なんか槍もったヤツなら、私の星のように『愛知らぬ哀しき竜よ(タラスク)』で星になったわよ」
ケイネス「らんさあああぁぁぁ!?」
マルタ「そろそろいくわよ? というか逝かせるわよ?」
ケイネス「……ええい、こうなれば月霊髄液よ!」バリアー
マルタ「――ふん!」グシャアアアアア
ケイネス「私自慢の礼装があああぁぁぁ!?」
マルタ「無駄な足掻きは止めたら?」
ケイネス「どどど、ど、どうすればいい」
マルタ「歯ぁ、食いしばっとけばいいんじゃない?」
ケイネス「く……せめて優しくしてください」
マルタ「ええ、分かりました」
ケイネス「……ふぇ?」
マルタ「これでも私、美しい聖女と呼ばれていまして。それぐらい訳ないですわ」キラキラ
ケイネス「……あ、ああ、聖女どころではない。貴女は女神様だ……」
マルタ「それでは、優しく仕置きをいたしますわね?」
ケイネス「はい!」
マルタ「では……」
マルタ「星のように、タラスク!」
タラスク「■■■■■(うっす、ミンチにしやすぜ姐さん)――!!!」スピンドリルアターック
ケイネス「……へっ?」グシャ
マルタ「はい、優しく。優しく一瞬の苦しみで終わらせてあげました――感謝してよね」
タラスク「■■■■■(姐さんは誰よりも優しい聖女様です)――!!!」
マルタ「はいはい、タラスク。アンタはよく分かってるみたいね」
マルタ「どっかのバカは助けてもらえると勘違いしたみたいだけど……あの方を侮辱した罪はデカイっての」
シュウウウウウウ
マルタ「あら、お迎えのようね。そろそろ帰るといたしましょうか」
―カルデア―
マルタ「ふふ、ただいま戻りました、マスター」
ぐだお ”なんだか、気分が良さそうだね”
マルタ「少しストレスを解消する機会があったもので。タラスクの散歩にもなりました」
ぐだお ”突然消えたときは、驚いたけど。楽しかったようで良かったよ”
マルタ「ええ、今度どこかに悪魔でも現れ暴れていたりしたなら、ご一緒に行くとしましょう」
ぐだお ”うん、分かった”
マルタ「ふふ、約束ですよ?」
END
マルタさんキャラクエその2で降霊は許せない感じだったのを見て思いついたネタでした
やっぱり降霊と聞くとケイネスさんの悪霊が真っ先に思いついて相性悪そうだなと
引用 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1450033828/
コメント
髄液も3発までなら…3発までなら耐えられるから…(水着マルタの華麗な連撃から目を反らしつつ)