初投稿。極短。新章祝い。
マシュ「おやすみなさい。先輩」プシュ
マシュ「……明日は遂に第四特異点」
デオン「やぁ、マシュ・キリエライト」
マシュ「あ、デオンさん。こんばんは」
マシュ「そう、みえますか? あと、マシュでいいですよ。長いですし」
デオン「じゃあ、マシュ。折角の綺麗な顔がしおれていてはいけないよ。明日は新たな戦地に赴くんだ。万全の体制でないとね。悩みなら私に言いたまえ」
マシュ「ありがとう、ございます。では……」
マシュ「悩み、というのでしょうか。実はその、さっき仰っていた明日の出撃についてなんです」
デオン「ロンドン。だっけ? 英国は私の半生を過ごした国だ。感慨深いな」
マシュ「そうでしたね。シュヴァリエ・デオン。類稀なる美しい容姿で男女問わずを魅了し、フランスのスパイとして活躍した英霊。その人生は性に数奇で、英国にて没した」
デオン「男女問わずを魅了、だなんて誤解を生みそうだね」クスッ
マシュ「乙女のような風貌に秘めた雄々しい眼光。デオンさんの本当の性が分からなくなりそうです……」
デオン「ははっ。私は男だよ。正真正銘の男」
マシュ「そ、そんな簡単に言ってしまっていいんですか?」
デオン「別にもうスパイ活動をするわけでは無いしね。それに、共にマスターを守るサーヴァント同士、隠し事は要らないだろう?」
デオン「加えてもうひとつ。……ふぅ」スゥ
マシュ(あれ?デオンさんの雰囲気が少し変わった?)
デオン「えっと……御手を拝借してもいいかな?」スッ
デオン「んっ//……ごめん。でもこれが一番早いかなって」
マシュ「それって!?……あれ?」
デオン「英霊として召喚されてからかな。私は自分の性を自在に操れるようになったらしい」
マシュ「性を……自在に?」
デオン「だから、私は信頼する仲間に、自分に言い聞かせる。私は、男だと」
マシュ「そうだったんですか。すみませんでした。性が分からないだなんて」
デオン「君が望むのなら、女として振舞うのも厭わない」クイッ
マシュ「い、いえ。デオンさんはデオンさんの思うままに振舞っていてください」アセアセ
デオン「そうかい? ありがとう。マシュ」
マシュ(流石に英霊クラスのスパイとなると人の心理につけこむのが上手い……)
マシュ「あ、その……」
デオン「ん?」
マシュ「先輩が、心配で」
マシュ「そんな危険がまだ何度もあると思うと、怖くて仕方ないんです」
マシュ「先輩を、失いたくないんです」
デオン「そうか。君だって元はただのカルデアの研究員。怖いのは、当たり前だよね」
デオン「でも、マシュのその“怖い”は強さだ」
マシュ「え?」
デオン「マスターを失うのが怖い。マスターを傷つけられるのが怖い」
デオン「他人の身を案じて怖がるのは臆病ではなく優しさだ。そして、優しさは強さになりえる」
デオン「君の大きな盾は優しさの象徴。守りたい誰かを決して失わないための宝具」
デオン「今は脆き雪花の壁でも、時に煙る白亜の壁となる。未完成だけれどいつか必ずどんな災厄をも撥ね退ける潔癖の壁になるはずさ。それがマシュの人理の礎だろう?」
マシュ「私の、人理の礎」
マシュ「デオンさんは男女どころか魔物までよってくる美しさですからね」
デオン「なんだか褒められている気がしないな」ムー
マシュ「どうでしょう」クスッ
デオン「うん。やっぱり笑顔が一番似合うよ」
マシュ「そ、そうでしょうか//」
マシュ「デオンさん。本当にありがとうございました」
デオン「気にしないでくれたまえ。さ、睡眠不足は明日に響く。そろそろマリーのところに戻るよ」
マシュ「え? マリーさんと同じ部屋で寝ているんですか?」
マシュ「ドクターに言ってロックを強化してもらいますね」
デオン「ちょっと、それは勘弁してくれ! 今のパスワードを知るのにアマデウスに土下座までしたんだ! 騎士としての一生の恥をかいたのに!」
マシュ「おやすみなさい」プシュッ
デオン「冗談だよね? そんなことされたら私は! 私は!」ドンドンドンドン
サンソン「……」パシャッ
デオン「」
おしまい
乙
いい話だなーと思ったら最後ww
フランスの英雄には変態しかいないのかww
クリイベの泣き喚くポンコツデオンが可愛すぎた。
これを機にデオン好きが増えるといいな。
またいつか投稿するときはよろしく。
ヴィヴ・ラ・フランス
頁ください
変態絶対罵るマンと化したデオンちゃんすき
引用 https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1451201589/