春に歌えば
カレン(アムール)装備時のみ
自身がフィールドにいる間、味方全体の被ダメージ時に獲得するNP獲得量を25%UP
+自身の防御力を10%ダウン【デメリット】
イラストレーター
たつよ
解説
彼女は何も残さなかった。
生まれつき自分の運命に客観的で
病弱ゆえ生存する事自体が難しく
どのような平穏であれ
彼女にとって季節は常に冬だった。
だから、未練も無念も持つ事はなく。
己の役割を果たした後は
はじめからそうであったかのように
“いないもの”として消え去るのがよいと
本心から思っていた。
「ああ、でも―――
この日射しは、とても善いものですね」
人が戻り、明日が戻り、世界が救われたその日。
瞼を閉じる間際、彼女は少しだけ
今まで見なかったものを見た。
「明日になれば、きっと。
輝くような毎日が」
その憧れを抱いたまま、彼女は深い眠りについた。
本来なら何も残さない筈の人生の証。
数少ない少女としての趣味であった思い出を
得がたい友人に遺すように。