セイバー「…」ブロロ
セイバー(バイク楽しいです)ブーン
ファンファン
セイバー「…?」
セイバー「何やら後ろが騒がしいですね」
警察「そこの二輪車止まりなさい!」
セイバー「な…なんでしょう…?」
警察「制限速度何キロだと思ってるの?はい、免許証出して」
セイバー「めんきょ…?」
セイバー「あいにくですがそのようなものは持ち合わせていません」キリッ
警察(無免許かよ…)
警察「ちょっとこっち来てもらえるかな?」
セイバー「はぁ…」トテトテ
警察「無免許で公道あんなに飛ばして…危ないでしょ?交通事故起こらなかったからいいようなものの…」
セイバー「大丈夫です」
警察「はい?」
セイバー「免許など無くても絶対に事故にあったりはしません」キリリッ
警察「いや、そういう問題じゃなくてね…」
セイバー「ですから…私は事故など…」
警察「事故が起こってからじゃ遅いんだって!」
セイバー「ひぅっ…!」ビクッ
セイバー「なにもそんなに怒鳴らなくてもいいではないですか…」
警察「あのねぇ、君のそういう認識の甘さが事故のきっかけになるの、わかる?」
セイバー「はぁ…」
セイバー「しかし、私には騎乗スキルがあるので大丈夫です」
警察「…」
警察(なに言ってんだコイツ…)
セイバー「騎乗スキルというのは乗り物という概念に対して発揮されるスキルでですね…」
警察「あーはいはい、君が運転に自信があるのは分かったから」
セイバー「わかっていただけましたか!」パァッ
警察「…で、いつから乗ってるの?無免許で」
セイバー「そうですね…この、バイク、といいましたか…乗り始めて三日ほどでしょうか」
警察「…」
セイバー「なかなか快適です」
警察「…」
警察(あー…ダメだ…会話できねぇ…)
警察「連絡先教えてもらえる?保護者の方と話すから」
セイバー「保護者は…いません…」
警察「…」
警察「な、なんかごめんね?」
セイバー「いえ、私は英霊ですから、この時代にいないのは当然で…」
警察「は…?」
セイバー「あ!」
警察「なに?」
セイバー「保護者…というか…マスターなら…」
警察「…」
警察「もうその人でいいから呼んでくれないかな?」
セイバー「はい」
セイバー「…」
セイバー「あ」
セイバー「こちらから連絡する手段がありません」キリッ
警察「…」
警察「…」
警察「君、名前は?」
セイバー「いや、真名を名乗るのはちょっと…」
警察「いいから!」
セイバー「この度はセイバーのクラスで召喚されました、とだけ」
警察「さっきからふざけてるよね?君」
セイバー「なー!」
セイバー「私は至って真面目です!失礼な!」
セイバー「大体貴方こそ何者なのですか!?」
警察「こういうものです」ケイサツテチョウピラピラ
セイバー「ふむ」
セイバー「名乗られたなら仕方ないですね…」
セイバー「私はブリテンのアーサー王です」エッヘン
警察「は…?」
セイバー「ふふん」ドヤァ
警察「…職業は?」
セイバー「だから王です!王様です!」
警察「…」
警察「はぁ…その王様って何する人なの?」
セイバー「我が国の民のために使命を果たす、それが私の役目です」キリッ
警察「…」
セイバー「貴方は…?」
警察「警察です、市民の平和を守ります」
セイバー「!」
セイバー「同志ではありませんか!」ナカーマ
警察「いやね、たぶん違うよ」
セイバー「違うのですか…」シュン
警察「じゃなくて…いい加減に…」
アイリ「セイバー!」
セイバー「アイリスフィール!」パァッ
アイリ「帰りが遅いから探していたのよ」
セイバー「そうでしたか…申し訳ない…変な人に捕まっていたもので…」
警察「…」
警察「おたく、この人の知り合い?」
アイリ「えぇ」
警察「ちょっとお話いいですか?」
アイリ「は、はい…」
警察(まともな人来た!)ホッ
警察「まず名前と…職業伺ってもよろしいですか?」
アイリ「は、はい…」チラッ
セイバー「!」
アイリ「セイバー…何か悪いことしたの…?」ボソッ
セイバー「いえ…」ボソボソ
警察「…」
アイリ「えっと、アイリスフィール・アインツベルン…魔術師です」
警察「まじゅ…なんだって?」
アイリ「魔術師です」
警察「…」
アイリ「9歳、ホムンクルスです」
警察「…」
警察(こいつもやべぇ…)
警察「あのですね…その、おたくの…王様がですね、無免許でバイクに乗ってましてね」
アイリ「無免許…?バイク…?」
警察「はい」
セイバー「私なら大丈夫だと何度も言ったのですが…」
アイリ「…あれって、乗るのに何か必要なの?」
警察「!」
アイリ「私も車に乗る時、免許?なんて持ってなかったけどあれは大丈夫なのかしら…?」
警察「ダメですよ」ニッコリ
アイリ「ダメ…?」
警察「…」
警察「ダメです」キッパリ
アイリ「どうしましょ…」オロオロ
セイバー「大丈夫です、アイリスフィール…私には騎乗スキルがありますから」
アイリ「そうよね!それなら安心よね!」
警察「…」
警察(なんだよ…なんなんだよ…こいつら…)
警察(特に後から来た方…ホムンクルスって…人間ですらねぇよ…)
警察「ほ、ほかに連絡がつく方はいますか?」
アイリ「あ…それなら夫が…」
警察(夫いんのかよ…9歳じゃねぇのかよ…いや、この見た目でそれはないだろうが…)
警察「じゃあその人に連絡を…」
アイリ「は、はい…」
警察「ちなみにその人は何やってる人なんですか?」
アイリ「魔術師ですけど…」
警察「あ、やっぱ呼ばなくていいです」
警察「…とりあえず署まで行きましょうか」
警察(他の人に援護頼もう…)
アイリ「…?」キョトン
警察「じっくり向こうで話しましょう」グイッ
アイリ「きゃっ!?や、やめてっ…」
セイバー「あ、アイリスフィール!」バッ
パァン
警察「…」ドサッ
アイリ・セイバー「!」
切嗣「…」
セイバー「こ、これは…!」
アイリ「…」
アイリ「逃げましょ!」
セイバー「えっ」
アイリ「セイバー、あの死体に向かって約束された勝利の剣を!」
セイバー「!」
アイリ「塵も残さないようにしないと…」
セイバー「あ、アイリスフィール…」
セイバー「し、しかしっ…!」
切嗣『令呪を以て命じる…セイバー…アイリの言うとおりにしろ』
セイバー「!」
セイバー「あなたはっ…!どこまでっ…!民に手をかけるなどっ…!」
セイバー「約束された勝利の剣!!!!!」ズシャァァァァァ
セイバー「…」
アイリ「…」
アイリ「セイバー、運転お願いね」
セイバー「あ…はい…」
ブロロロロロ
めでたしめでたし
これ以上にめでたいことはない
コメント
令呪使ってまで処理させなくても監督役に連絡しておけばガス漏れとかガス爆発ってことにして処理しといてくれるだろ
唐突な終わり方笑うわw