全裸セイバー「コーヒー牛乳を」
士郎「服は?」
全裸セイバー「まだ体を拭いていないので、着てません」
士郎「……」
全裸セイバー「コーヒー牛乳を」
士郎「あのさ……」
全裸凛「セイバー、お風呂あいたぁー?」
士郎「わぁ!?」
全裸セイバー「はい」
全裸凛「じゃ、はいろっと」
士郎「……」
全裸セイバー「コーヒー牛乳を」
士郎「……はい」
全裸セイバー「どうも」
士郎「はやく、服をきてくれ」
全裸セイバー「……」ゴクゴク
士郎(見てられない……)
全裸セイバー「ふぅ……ごちそうさまでした」
士郎「セイバー、服を着たらもう一度ここにきてくれ」
全裸セイバー「何故ですか?」
士郎「言いたいことがある」
全裸セイバー「では、いますぐ聞きます」
士郎「座るな!!服をきてくれ!!」
全裸セイバー「いえ、まだ濡れていますので」
士郎「じゃあ、ふいてくれ!!」
全裸セイバー「注文が多いですね」
士郎「わかった。順序よくいこう。まずは体を拭け」
全裸セイバー「はい」ゴシゴシ
士郎「で、拭き終わったら服を着るんだ」
全裸セイバー「……服は?」
士郎「部屋にあるだろ?」
全裸セイバー「シロウ?よもや私に服を取りに行けと?」
士郎「あぁ……わかった、とりにいく……」スタスタ
全裸セイバー「おねがいします」
全裸セイバー「……」ゴシゴシ
桜「あ、セイバーさん」
全裸セイバー「桜、どうされました?」
桜「お風呂はあいてます?」
全裸セイバー「今は凛が使用しています」
桜「そうですか。ありがとうございます」
士郎「セイバー、ほら」
全裸セイバー「どうも」
士郎「……」
下着姿セイバー「……なんでしょうか?」
士郎「な、なんでもない!!」
セイバー「着終えました」
士郎「よし。そこに座ってくれ」
セイバー「はっ」
士郎「セイバーは女の子だろう?」
セイバー「はぁ」
士郎「なんで裸でうろついてるんだ?」
セイバー「風呂上りぐらいは……」
士郎「だめだ!!ちゃんとすぐに服をきるんだ!!それがいやなら、せめてバスタオルを巻くとかしてくれ!!」
セイバー「何故ですか?」
士郎「何故って……目のやり場に困るだろ?!」
セイバー「意味がわかりません」
士郎「わかるだろ?!」
セイバー「私が裸だと、何か不都合が?」
士郎「いや……恥ずかしいとか思わないのか?」
セイバー「我々の時代では戦場や公の場以外では基本的に何も纏いませんでした」
士郎「嘘だろ?」
セイバー「何故嘘をつかないといけないのですか」
士郎「じゃあ、戦う以外は裸が普通なのか?」
セイバー「もちろん、現代において裸で外出するのはご法度であると承知しています」
士郎「それはいつの時代でもだ」
セイバー「正直、下着とか息苦しくて」
士郎「……とにかくもうやめてくれ」
セイバー「そうですか」
全裸イリヤ「わーい」テテテ
士郎「……」
セイバー「なるべく全裸は控えましょう」
士郎「ああ、そうしてくれ」
全裸凛「お風呂あいたわよー」
全裸桜「はーい」
全裸ライダー「桜、いきましょう」
全裸桜「うん」
士郎「……」
セイバー「では、おやすみなさい」
士郎「うん」
全裸凛「ふう……体があついわー」
士郎「遠坂」
全裸凛「どうしたのー……あった、ジュース♪」
士郎「服は?」
全裸凛「部屋」
士郎「なんできてないんだ!!!」バンバン
全裸凛「どうしたの、そんなに激しくテーブル叩いて……思春期?」
士郎「遠坂!!恥ずかしくないのか?!」
全裸凛「なにが?」
士郎「何がって……お前、裸なんだぞ!?」
全裸凛「そうだけど?」
士郎「俺の目の前だぞ?」
全裸凛「今更、恥ずかしがる仲?」
士郎「う……」
セイバー「凛、シロウは目のやり場に困ると」
全裸凛「そうなの?嬉しいじゃない。まだ、意識してくれるんだ」
士郎「するに決まってるだろ!!何十年も一緒に住んでる夫婦じゃないんだぞ!!」
全裸凛「やーね、士郎ってば、夫婦なんて」テレッ
士郎「照れるポイントが違うんだよ!!」バンバン
セイバー「シロウ、落ち着いてください」
全裸凛「よっこらっせ。―――セイバーも飲む?」
セイバー「もう寝ようと思いましたが……いただきます」
士郎「遠坂……何かきてくれよ」
全裸凛「なによ?」
士郎「女の子がさ、目の前で平気な顔して裸いられる男の心境を」
全裸凛「ラッキー?」
士郎「違う!!悲しいんだ!!!」
セイバー「そうなのですか?」
全裸凛「スカートの中とか必死になってみようとするのに、裸はいやなの?」
セイバー「理解できません」
全裸凛「右に同じ」
士郎「いや……それは……普段見えないからありがたみがあるわけで……」
セイバー「なるほど。日常になれば価値がなくなると」
全裸凛「じゃあ、私の裸は無価値?」
士郎「そ、そんなこと……ないけど……」
セイバー「よかったですね」ゴクゴク
全裸凛「やっぱり時代は美乳なのよ」
セイバー「美乳ですか」
全裸凛「美乳よ!」ペターン
セイバー「すばらしい」ツルーン
士郎「もういい……服持ってきてやる」
全裸凛「え。いいの?じゃあ、水玉のパジャマね」
士郎「はいはい……」
セイバー「士郎、最近老け込んできましたね」
全裸凛「士郎ってばなーんにもしてこないから、みんな安心しちゃって鎧を脱いじゃってるのよね」
セイバー「そうですね。そして裸のほうが楽ということに気がついてしまった」
全裸凛「そうそう。中年親父がなんで半裸でうろつくか、なんとなくわかっちゃった」
セイバー「あはは」
全裸凛「あはは」
士郎「まったく……セイバーも遠坂も……」
イリヤ「あ、しろうー」
士郎「イリヤ?」
イリヤ「どうしたの?」
士郎(あれ……さっき裸だったような……)
イリヤ「?」
士郎「イリヤ……さっき……あ、いや、なんでもない」
イリヤ「変なシロウ」
士郎「もう寝るのか?」
イリヤ「うん」
士郎「お休み」
イリヤ「はーい」
士郎「……」チッ
士郎「―――はい」
全裸凛「お、下着まで。ブラはいらないけど」
士郎「……」
下着姿凛「ふんふーん……なに?」
士郎「な、なんでもない……」
凛「はい」
セイバー「凛はそのパジャマを好んで着てますね」
凛「うん、お気に入りだからね」
セイバー「そうですか」
凛「パジャマはいいわよ?」
セイバー「今度、士郎に買ってもらいましょう」
士郎「あぁ……今度な」
凛「さてと……そろそろ寝ようかなぁ」
セイバー「私も」
士郎「おやすみ」
士郎「はぁ……」ザブザブ
士郎「遠坂もセイバーもコップぐらい洗ってから……」ブツブツ
全裸ライダー「士郎、フルーツ牛乳はありますか?」
士郎「冷蔵庫」
全裸ライダー「どうも」
全裸桜「先輩、お茶はありますか?」
士郎「ペットボトルのでよければ」
全裸桜「どうも」
士郎「……」ザブザブ
全裸ライダー「……」ゴクゴク
全裸桜「……」ゴクゴク
士郎「よし……飲み終わったら、くれ」
全裸ライダー「すいません」
士郎「いいよ」
全裸桜「……」
士郎「さて、寝るか」
全裸桜「あの……」
士郎「どうしたんだ?」
全裸桜「いえ……」
士郎「どうしたんだよ?」
全裸桜「あの……その……」
全裸ライダー「士郎、察してあげてください」
士郎「なにを?」
全裸ライダー「がんばって全裸デビューしたのに先輩からなにも言ってもらえず桜は困惑しているのです」
士郎「あ、そ、そうだっけ……ごめん。なんかライダーも遠坂も基本全裸だからなんか……見慣れて……」
全裸桜「い、いえ……」
士郎「えと……服は着た方がいいぞ?」
全裸桜「は、はい……」
全裸ライダー「おやすみなさい、士郎」
士郎「ああ。おやすみ。ここの暖房は切ってから部屋に戻ってくれ」
全裸桜「……あの、ライダー?」
全裸ライダー「はい」
全裸桜「私のプロポーションってかなりいいほうでしょ?」
全裸ライダー「ええ」
全裸桜「そりゃサーヴァントである貴女には敵わないけど……でも、少なくとも姉さんやイリヤさんよりは上のはずでしょ?」
全裸ライダー「確認するまでもないかと」
全裸桜「なのに……無反応……気づかなかった……なにそれ!」バンバン
全裸ライダー「そんな胸を揺らしながらテーブルを殴打しないで」
全裸桜「そんなの……おかしい……」
全裸ライダー「そうですね」
全裸桜「私……脱ぐことでしか……勝負できないのに……」
全裸ライダー「それは……そんなことありません」
全裸桜「いいの……わかってる……私が服を着たらただの薄幸美少女だってことは……」
全裸ライダー「とりあえず服を着ましょう、桜」
全裸桜「うん」
ライダー「結局のところ、全裸は既にこの空間ではさほど武器にはなりえないということです」
桜「そっか」
ライダー「セイバーも凛も私もイリヤスフィールも全裸でいる時間のほうが遥かに長いですから」
桜「そうなの?」
ライダー「最近は外出時以外は裸ですね。もしくはショーツ一枚」
桜「それ……先輩がいるときも?」
ライダー「私だけではありませんが」
桜「……」
ライダー「士郎を振り向かせるためにはただ裸になるだけでは駄目なのです。違う手を考えましょう」
桜「淫夢?」
ライダー「桜……」
桜「だって……私にはそれぐらいしか……」
ライダー「士郎はああ見えても奥手です。もっと健全にいきましょう」
桜「たとえば?」
ライダー「……マッサージとか」
士郎の自室 前
桜「マッサージ……」
桜「……それぐらいなら」
桜「……」ドキドキ
桜「せんぱ―――」
セイバー『士郎、肩が結構凝ってますね』
士郎『そうなのか』
桜(セイバーさんの声……!?)
桜「……」ソーッ
セイバー「はぁ……きもちいいです」
士郎「サーヴァントも肩こりとかあるのか」モミモミ
セイバー「一応」
士郎「なんだそりゃ」モミモミ
桜(先輩がセイバーさんをマッサージしてる……)
セイバー「ありがとうございます」
士郎「なんのなんの」
セイバー「では、これで」
士郎「ああ」
桜(よし……いまだ!!)
イリヤ「あれ?桜じゃない」
桜「え……?」
イリヤ「しろうに何か用事かしら?」
桜「えーと……」
イリヤ「凛は?」
桜「いませんけど」
イリヤ「よーし。―――しろう!!」ガラッ
士郎「イリヤ!?」
イリヤ「一緒にねよー♪」ギュゥ
士郎「今日もか……いや……いいけど……」ニヤニヤ
全裸セイバー「イリヤスフィール、何事です!!」ガラッ
士郎「うわぁぁ!?!?セイバー!!!なんで裸なんだ!?」
全裸セイバー「今から寝ようと思って脱ぎました」
イリヤ「不潔……」
全裸セイバー「裸で寝るのは健康にいいとテレビでやってました」
イリヤ「またテレビ?教養の浅はかさが露呈するだけだからやめなさい」
全裸セイバー「なに……?」
イリヤ「なによ?」
全裸セイバー「それは私を侮辱しているということでいいのですか?」
イリヤ「全裸で凄まれても全然怖くないわ。バーサーカーの裸のほうが何倍も怖いわよ」
士郎「え……あいつ、イリヤの前で脱ぐのか?」
イリヤ「たまに。すごい鼻息荒くするから宥めるのに苦労するけど」
士郎「……」
全裸セイバー「とにかくイリヤスフィール、シロウから離れなさい!!」
桜「……先輩……」
翌日 縁側
桜「はぁ……結局、昨日はなにもできなかった」
全裸ライダー「買い物に行ってきます」
士郎「ああ……」
セイバー「ライダー、服は着ていったほうが」
全裸ライダー「しまった」
桜「はぁ……」
全裸凛「どうしたのー?ため息ばっかりじゃない」
桜「姉さん……は相変わらずですね」フッ
全裸凛「何が?」
桜「いえ……別に」
全裸凛「しろー!!!ごはんはー!!!??」
士郎「ぶっ!?遠坂!!!朝からなんで脱いでんだ!?」
全裸凛「ほら、大きいほうするとき全部脱がないとできないタイプなのよ、私」
士郎「そんな情報いらない!!」
士郎「いいか、遠坂!!裸になるのはせめて部屋の中だけにしろ!!」
全裸凛「なんでよ?というかこの庭を含む衛宮邸全部が部屋みたいなもんじゃない」
士郎「あのなぁ!!」
桜(あれ……先輩……姉さんには感情的になるんだ……)
全裸凛「はいはい、わかったわよー」
士郎「いいから服をきてくれ!!」
全裸凛「りょうかーい」
士郎「ったく」
桜「……」
セイバー「士郎、私も少々出かけてきます」
士郎「どこに?」
セイバー「パジャマを」
士郎「そっか。欲しいっていってたな。いくらなら足りそうだ?」
セイバー「わかりません。1000円くらいでいいのではないでしょうか?」
桜(まさか……先輩って……いやいや……)
桜「でも……」
大河「遠坂さん!!!」
全裸凛「はい?」
大河「なんで全裸なの!?」
全裸凛「あ、すいません」
大河「すいませんじゃないでしょ!?どうして優等生の遠坂さんが率先して風紀を乱してるの!?」
全裸凛「楽なので」
大河「優雅に言わないで!!!」
桜「……なるほど」
桜「先輩はきっと優等生の姉さんのイメージを崩したくないんですね……」
桜「だから感情的に……なるほど」
大河「とととと、とにかく教育者として許しません!!!服をきて!!!」
全裸凛「わかりました。善処します」
大河「服を着るだけでしょ!?」
デパート
セイバー「ふむ……」
セイバー「1000円では足りませんでしたね」
セイバー「今日は諦め―――」
ギルガメッシュ「セイバーではないか。どうした、こんな息も詰まる雑踏で。お前のように高貴な花が求めるものなどありはしないだろう?」
セイバー「それはこちらの台詞だ、英雄王。ここは貴方にとって厠も同然でしょうに」
ギルガメッシュ「まあ、な。しかし、オーナーとしては月に一度は店内を見て回りたくもなる」
セイバー「ここはあなたの?」
ギルガメッシュ「その通り。雑種どもに王からの施しだ」
セイバー「なるほど……通りで1000円で買える衣類がないのか」
ギルガメッシュ「何を欲す、騎士王よ?」
セイバー「寝巻きを」
ギルガメッシュ「……うむ」
セイバー「……?」
ギルガメッシュ「お前は全裸でいいだろう。なにを隠す必要がある?」
セイバー「気が合いますね。実のところ、私もそう思っていた」
ギルガメッシュ「では何故買いに来た?」
セイバー「パジャマもいいものだと、知人が薦めてきたので」
ギルガメッシュ「ふん。下民の声に耳を傾けるな。王としての威厳を失うぞ?」
セイバー「そうですか」
ギルガメッシュ「貴様は一糸纏わぬ姿でいいのだ。あの寝屋ではそうしていろ」
セイバー「わかりました。そうしましょう」
ギルガメッシュ「うむ……」ニヤニヤ
セイバー「顔がにやけてますよ?」
ギルガメッシュ「そ、そうか?」
セイバー「ではこの1000円はどうしたものか……士郎に返金したほうが……」
ギルガメッシュ「セイバー、三階にたい焼きが売っている。今ならひとつ100円だ」
セイバー「……」
ギルガメッシュ「1000円なら……10個は買えるな」
セイバー「……」グゥ~
商店街
ライダー「……」チリンチリン
ライダー「えーと……お肉と……ストッキングと……生理用品……」
ライダー「衛宮邸では生理用品の備蓄が湯水のごとく消費されていきますね」
ライダー「……」キキッ
ライダー「では……」
キャスター「うーん……キャベツが高いわぁ」
ライダー「……」
キャスター「あ、ホタテ……貝殻で下着でも作ってみようかしら」
ライダー「あなた……そんな趣味が?」
キャスター「きゃぁ?!なによ?!」
ライダー「すいません。あまりにも酷い言葉が耳を劈いたので」
キャスター「なにを……あ、ちょうどよかったわ」
ライダー「なんでしょう?」
キャスター「あなたのところにいる坊やなんだけど。セイバーに苦言を呈しすぎじゃない?」
ライダー「苦言?」
キャスター「ええ」
ライダー「たとえば?」
キャスター「私生活のことに口を挟みすぎなのよ」
ライダー「共同生活ですからある程度は仕方ないかと」
キャスター「服装についてまで批判することはないと思うけど?」
ライダー「服装?」
キャスター「別に人様に見せるわけじゃないんだし、全裸くらい許容してあげれないの?」
ライダー「はぁ」
キャスター「服をきたら私のたのしみ―――じゃない、健康によくないわ」
ライダー「サーヴァントですから呪いの類でもないかぎり体調を崩すことなどありえませんが」
キャスター「いいから。坊やに伝えてちょうだいね」
ライダー「はい」
キャスター「さて、お買い物、お買い物」
ライダー(ホタテは買うんですか……)
セイバー「……」モグモグ
セイバー(あと5つもある……シロウ、凛、桜、ライダー、イリヤスフィールですから……)
セイバー「……」
セイバー「ライダーには涙を呑んでもらいましょう」
セイバー「……」モグモグ
セイバー「ん?」
バゼット「はぁ……」ギーコギーコ
セイバー(一人寂しくブランコに乗っているのは……)
カレン「彼女、また面接で落とされたみたいです」
セイバー「カレン……」
カレン「可愛そうに……ふふふ」
セイバー「顔が綻んでますよ?」
カレン「いえいえ……苦難の果てに手に入れたのがただの不幸というのは……なんとも心地いいですね」
セイバー「そうですか」
バゼット「はぁ……また……衛宮士郎の屋敷を間借りしなくては……外、寒いし……」
衛宮邸
桜「……」
全裸イリヤ「わーい」テテテ
士郎「……イリヤー、裸はだめだぞー」ニヤニヤ
全裸イリヤ「あ、ごめん。今、洗濯中なの」
士郎「なら仕方ないなぁ」
桜(イリヤさんが裸になってから……先輩がずっと微笑んでる……)
桜(まさか!!)
桜「先輩?」
士郎「んー?」
桜「子供……何人、欲しいですか?」
士郎「なんだよ、いきなり」
桜「なんとなく」
士郎「そうだな……この屋敷をフルに使えるぐらいはほしいな」
桜(ということは……20人ぐらいか……体……鍛えないと……。先輩、子供好きなんですね)
セイバー「ただいま戻りました」
士郎「おかえ……おぉ?!」
バゼット「すいません、お邪魔します」
カレン「こんにちは」
士郎「どうしたんだ?」
バゼット「いえ、まだ仕事が見つからないので」
士郎「だからってうちにきたのか?」
バゼット「節約するに越したことはありませんので。無収入の間は家を持つなどありえません」
士郎「あ、そう……で、あんたは?」
カレン「今日、教会の大掃除でして。業者の方が帰るまでお邪魔しようかと」
士郎「いつまで?」
カレン「そうですね。終わるのが夜の7時なので……帰るのは明日の昼にしましょう」
士郎「12時間以上のタイムラグが気になるけど……まあ、いいか」
桜(いいんだ……)
カレン「どうもありがとうございます、このロリコンやろう」
バゼット「さてと……」スルスル
士郎「お茶でも出すよ」
カレン「お構いなく」
桜「……」
桜(カレンさんには優しい……)
カレン「……」
桜(まさか……先輩……何か弱みを?)
下着姿バゼット「ふう」
士郎「おいおい……なんで脱いでんだ?」
下着姿バゼット「お風呂に」
士郎「シャワーだけになるけど?」
全裸バゼット「構いません」
士郎「なら、どうぞ」
全裸バゼット「はい」スタスタ
桜(バゼットさんには反応なし……先輩……あの人のこと嫌いなのかな……)
カレン「……」ズズッ
士郎「カレンも風呂に入るか?」
カレン「いえ。私のように穢れた肉体を他人の浴室で洗うなどと、そんな恥知らずなことはしません」
士郎「なんだ」
桜「……」
セイバー「……桜?たい焼き、どうですか?」
桜「どうも」
士郎「あ、セイバー。そのたい焼き、どうしたんだよ?」
セイバー「こ、これは……」
士郎「パジャマはどうした?」
セイバー「えと……」
士郎「セイバー?」
セイバー「すいません」
カレン「ふふ……ここはいつも面白い」
全裸イリヤ「わーい」テテテ
士郎「さてと……イリヤー」
全裸イリヤ「なぁに?」
士郎「一緒に遊ぶか?」
全裸イリヤ「いいよー」
士郎「……」ニヤニヤ
カレン「……」
桜「あの……」
カレン「はい?」
桜「相談があるんですけど」
カレン「なんですか?」
桜「先輩のことなんです」
カレン「先輩……ああ、衛宮士郎ですね」
桜「はい」
カレン「どういったことですか?」
桜「最近、全裸デビューしたんですけど……見向きもしてくれなくて……何故でしょうか?」
カレン「それは……」
桜「それは……?」
カレン「彼の性癖に問題があるんでは?」
桜「え……?」
カレン「私でも一目で看破できるのに、寝食を共にしている貴女が気がつかないわけがないでしょう」
桜「……」
カレン「衛宮士郎はスタイルのいい女性に対しては反応が淡白だったりしませんか?」
桜「……」
カレン「逆にスタイルのよくない……セイバーや遠坂凛、イリヤスフィールのような裸体には何か反応があるんじゃないですか?」
桜「そ、れは……」
カレン「ほら……気づいている」
桜「違う……先輩は……子供好きで、姉さんのイメージを崩したくないだけです!!」
カレン「そこまでいうなら……」バッ
桜「!?」
全裸カレン「試してみましょうか?」
士郎「……」
イリヤ「どうしたの?服を着てから、楽しくなさそうだけど?」
士郎「そんなことないよ。イリヤといれるだけで俺は―――」
全裸カレン「嘘つき」ガラッ
士郎「ぶっ!?!?」
イリヤ「ななな!?」
全裸桜「あ、あの……先輩……」
士郎「おまえ……なんで裸なんだよ!!!」
全裸カレン「実験です」
士郎「なんのだ!?」
全裸カレン「……」
全裸桜「……」
士郎「いい加減にしろよ。それでも聖職者か?」
全裸カレン「ふふ……自分に正直な人は、割と好きですよ?」
士郎「な、なんだよ……」
全裸カレン「私のような汚辱された肉体にもそうして赤面してくれて……嬉しい」
士郎「ななな……?!!?」
イリヤ「ちょ……離れなさい!!」
全裸カレン「ほら……もっとよくみて……」
士郎「お、おい……」
全裸桜「やめて……」
バスタオルバゼット「すいません。風呂上りの牛乳を頂きたいのですが。勝手に飲んでも?」
士郎「ああ」
バスタオルバゼット「どうも」
全裸カレン「ほら……貴方に見られているだけで……汚らしい私の愛液が……」
士郎「やめ……」
全裸カレン「……触って……」
イリヤ「やめて!!!」バッ
全裸桜「?!」
全裸イリヤ「シロウ!!!こんな女に騙されないで!!!」
士郎「イリヤ!?」
全裸カレン「おやおや……この状況で宝具を見せるとは……いささか早計では?」
全裸イリヤ「そんな汚物をシロウに見せないでもらえる?―――こっちの目まで腐りそう」
全裸カレン「ふふ……そんなに褒められると……太ももが濡れます」
全裸桜「あの……先輩……」
士郎「イリヤ……駄目じゃないか」ハァハァ
全裸イリヤ「そうそう……シロウは私だけを見ていればいいの」ナデナデ
士郎「服を着ないと……」ハァハァ
全裸カレン「ふむ……どうでしょう?結果は出たのでは?」
全裸桜「……」
全裸カレン「これ以上、生き恥を晒すこともありません。いきましょう」
全裸桜「先輩……」
士郎「イリヤ……」ハァハァ
全裸イリヤ「もう……だめ……ぁ……」
全裸桜「信じてたのに……!!」ダダダッ
セイバー「二人とも、お帰りなさい」
カレン「どうも」
全裸桜「……」
セイバー「桜?風邪をひきますよ?」
全裸桜「それで先輩が優しくしてくれるなら……へっくしゅん」
カレン「そのような辛酸を舐めるような努力をしなくとも、あなたの幸福はすぐそばにありますよ?」
全裸桜「どういうことですか?」
カレン「それは……」
バゼット「カレン、少しいいですか?」
カレン「どうしました?」
バゼット「セイバーもいましたか。ちょうどいい」
セイバー「なにか?」
バゼット「この屋敷……何者かに監視されています」
セイバー「なんですって?」
カレン「……」
セイバー「そのような気配は……」
全裸桜「はい……」
バゼット「かなり巧妙に細工されている……おそらく、この高度な術式からしてキャスターのものではないかと」
セイバー「キャスターが?」
カレン「ふふ……」
全裸桜「どうして……?」
バゼット「わかりませんが……」
ライダー「ただいま戻りました」
セイバー「ライダー、ちょうどいい。貴方は気づいていましたか?この屋敷がキャスターに監視されていたことを」
ライダー「キャスター……?」
バゼット「はい」
ライダー「……それはセイバーの部屋を中心に?」
バゼット「ええ。そうです。どうしてわかったのですか?」
ライダー「キャスターがおかしなことを言っていましたので」
全裸桜「おかしなこと?」
ライダー「やけにセイバーの服装について詳しかったので……もしやと思ってましたが」
セイバー「くっ……なんてことだ……敵の監視すら感知できなかったとは……!!」
バゼット「あれは対セイバー用の物でしょうし、気がつけないのも無理はない」
全裸桜「でも……何の目的が……?」
カレン「聞きに行けば済みます」
セイバー「それもそうですね。では、今から……」
カレン「いえ。ここは私と間桐桜……あとはライダーで行きます」
セイバー「どうして……?」
カレン「私に考えがあります。ま、何かあったときのために待機だけはしておいてください」
バゼット「わかった。ここの守りはセイバーと私が請け負う」
セイバー「ええ。住人は誰一人、傷つけさせません」
カレン「これは頼もしい。よろしくお願いします」
全裸桜「では行きましょう」
ライダー「ですね」
カレン「服は着てください?警察に捕まる前に、視姦されて果ててしまいますからね」
柳洞寺
カレン「さてと」
アサシン「待たれよ、色香に放つ健気な雌花よ。ここはお前たちのように清廉な者が立ち寄る場ではない」
カレン「ふふ……残念。煩悩だらけですので、清めにきました」
ライダー「煩悩って……」
桜「否定はできませんが……」
アサシン「それは変だ。この眼にはそう映らんが」
カレン「では、貴方が節穴なのでしょう?出来る限り眼球移植は控えてください。移植されたほうが困惑するでしょう」
アサシン「言ってくるな。紳士的に振舞うのも疲れるのだぞ?」
カレン「振舞うことはありません。こちらは淑女としてではなく痴女として貴方と対峙しています」
アサシン「……」
ライダー「何故……私まで貶める?」
桜「痴女って……」
アサシン「主の命だ。通すことはできん」
カレン「そうですか。では、ライダー、いきなさい」
ライダー「うおぉぉぉ!!!」
アサシン「はぁっ!!!」
カレン「では、行きましょう」
桜「は、はい……」
ライダー「……」
アサシン「あの狐に味方するとは……サーヴァントも地に落ちたか」
ライダー「そういわれると反論する気も失せますね」
アサシン「……なにを企んでいる?」
ライダー「わかりません」
アサシン「ぬかせ」
ライダー「あのシスターの心中など誰が推し量れるのでしょう?」
アサシン「……」
ライダー「……」
アサシン「いないな」
ライダー「ええ。いません」
キャスターの自室
キャスター「セイバー……今日はまだ全裸にならないのかしら……」
キャスター「はやく……夜にならないかしら……」ハァハァ
ガラ
キャスター「!?」
カレン「お邪魔します」
桜「ど、どうも……」
キャスター「な、なによ!?」
カレン「貴女……セイバーのあられもない姿を毎夜監視しているそうですね?」
キャスター「は、はぁ?なんのことかしらー?」ピュー
桜「嘘だ……」
カレン「立派な術式に数々のフィギュア……全て英雄王のバックアップがあるからこそなせる」
キャスター「?!」
カレン「ギルガメッシュは既に口を割っています。貴女からセイバーのポルノ動画を常日頃から買い取っていると。貴女はそこから得た潤沢な資金で私腹を肥やし続けていると」
キャスター「あ、あいつ……誰にも言うなといったのに……!!!」
カレン「ふふ……誰にでも汚点はある。あの王の中の王にでも。そこを交渉材料にすれば……あなたの素性などセイバーのように丸裸」
キャスター「な、なにがお望みなの……?」
カレン「この子に魔術を」
桜「私?」
キャスター「どういうこと?」
カレン「高名なキャスターのこと……肉体改造などお手の物でしょう?」
桜「肉体……」
キャスター「改造?」
カレン「ええ……そうですね……10歳分ぐらい肉体年齢を巻き戻してもらえますか?」
桜「ど、どういうことですか?!」
カレン「どうもこうも……貴女の悩みを解決してさしあげるのです」
桜「ええ!?」
キャスター「それでいいのね?」
カレン「勿論。それさえ守ってくだされば、貴女の下劣を極めた商いにも目を瞑りましょう」
桜「え……えぇ?!」
キャスター「約束よ?」
カレン「はい」
桜「ちょっとまって……!!!」
キャスター「さあ、こっちにきなさい。お嬢さん」
桜「いやぁ!!!もう体を弄られるのはぁ!!!!」
カレン「では、貴女の晴れ姿を外で待ちましょう」
桜「いやぁぁぁぁぁ―――」
ピシャ!!
カレン「ふふ……悲鳴が臓物まで響く……気持ちいいものです」
ライダー「はぁ……桜は?」
カレン「もうしばらく待ちましょう」
ライダー「そうですか」
カレン「あと……主賓が来ましたし」
ライダー「主賓?」
ギルガメッシュ「な……?!貴様……!!何故、ここにいる!?」
カレン「ここにいてはいけませんか?」
ギルガメッシュ「い、いや……」
ライダー(怯えている?)
カレン「貴方も随分と幅を利かせているようですね?」
ギルガメッシュ「なんのことだ?」
カレン「デパートにレジャープール、映画館に水族館。冬木の町はみるみる都へと発展していっています」
ギルガメッシュ「当然だ。王の住む土地が過疎化するなど許されん」
カレン「そして裏の商いも」
ギルガメッシュ「……」ピクッ
ライダー「裏の商い?」
カレン「世の中には衛宮士郎のように特別な性癖を持つものがいます。衛宮士郎のように性の対象が傍にいて、いつでも愛でられる人はごく少数」
ライダー「特別な性癖……ですか?」
カレン「そんな愚者たちはそのごく少数が手に入れた幸福を分けてもらうことでしか、鬱憤を発散できない」
ギルガメッシュ「貴様……」
カレン「セイバーにイリヤスフィール……あとは遠坂凛の裸体あたりはその筋の変態によく売れるのでしょう?」
ギルガメッシュ「あの女狐にどこまできいたぁ!?」
カレン「何を感情的になっているのです?私は推測でしか語っていませんが?」
ギルガメッシュ「ぐぬぬ」
カレン「ふふ……何を苦虫を鼻に詰められたような顔をしているのです?英雄王らしからぬ表情です」
ギルガメッシュ「おのれ……雑種め……」
ライダー「なんてことを……英雄王、知らず体を売られる女の身にもなりなさい!!」
カレン「ああ、可愛そうな清き乙女たち。誰とも知らぬ者たちから性の捌け口にされているとは夢にも思っていないでしょう」
ギルガメッシュ「顔はモザイク処理している!!身元はわからんはずだ!!!」
ライダー「そんなこと問題ではない!!!」
カレン「排泄行為もばっちりくっきり、ハイビジョンにも対応できるほどの高画質でお楽しみできるのでしょう?」
ギルガメッシュ「ぎぎ……」
カレン「衛宮邸は和式トイレもありますからね。盗撮にはもってこい」
ギルガメッシュ「やめろ!!」
カレン「その発言、肯定と受け取りますが?」
ギルガメッシュ「ぬぬぬ……!!」
ライダー「英雄王……見損ないました……!!!」
カレン「いえ、ライダー。世間の清き乙女が被害に遭わないのは、こうした者がいるからとも言えます」
ライダー「どういうことですか?」
カレン「映像という媒体から思いの丈をぶちまけないと、現実の少女たちに牙を向く輩もいましょう」
ライダー「……」
カレン「ですから、英雄王のような下種もこの世には必要なのです」
ギルガメッシュ「下種だと……?!王の中の王を下種だと罵ったか!!!」
カレン「これは耳障りのいい遠吠えが聞こえますね。否定もできないくせに発言する権利などありませんのに」
ギルガメッシュ「くそがぁぁ……!!」
ライダー「カレン……貴方の言い分だと……英雄王の行為を容認しているように聞こえます」
カレン「容認するしかないでしょう。多くの少女を救うために数人の少女には犠牲になっていただかないと」
ライダー「士郎が聞いたら狂いそうな台詞ですね」
カレン「ふふ」
ギルガメッシュ「貴様……何が目的だ?我の汚点を世に公表し、セイバーの評価でも落とすつもりか?」
カレン「いえいえ。むしろ私は協力しようと思っているぐらいです」
ライダー「え……?」
ギルガメッシュ「協力だと……?」
カレン「イリヤスフィールはともかく、セイバーや遠坂凛は肉体的にみてもポルノ女優にいそうな体つきです。JKとかJCと謳っても評価は割れるでしょう」
ギルガメッシュ「あ、ああ……」
カレン「では、本物の少女や幼女を用意しましょう」
ギルガメッシュ「なんだと?」
カレン「そのためには貴方の宝具が必要です」
ギルガメッシュ「我の?」
カレン「子供になる変な宝具、あるでしょう?あれを出しなさい」
ギルガメッシュ「!?」
ライダー「カレン!?」
カレン「どうせ、あれで一般女性を子供に戻して変な映像を撮っていたこともあるのでしょう?そんなこと神はお許しになりません」
ギルガメッシュ「神の許しなど誰が乞うか」
カレン「……いいから出しなさい。王の中の王からただの変態ロリコンに堕落させることも、今の私には可能なのですよ?ステータスにロリコンA+とかつけます?」
ギルガメッシュ「やめろ!!―――貴様、いい死に方はできんぞ?」
カレン「それは心躍る未来ですね。どのような凄惨な結末を迎えるのか……想像しただけで果てそう」
ギルガメッシュ「こいつ……」
ライダー「あの……カレン……それは……えっと……」
カレン「あの屋敷に住まう者、全てが対象です。ショタとロリの性交渉も需要はありますから、ね?」
ギルガメッシュ「訊くな、たわけ」
ライダー「では……桜も?」
カレン「いえ……彼女は特別扱いです」
ライダー「は?」
カレン「子供になったままでは私生活に支障がでるでしょう?」
ライダー「ええ」
カレン「ですから、彼女以外は子供になったり戻ったり出来る状態を維持します」
ライダー「桜は?」
カレン「彼女の望みは衛宮士郎と結ばれること……それを叶えるには彼女の肉体年齢は幼いままでなければならない」
ライダー「え……」
キャスター「―――できたわよ?」
カレン「ぶらぼーです。流石はキャスター、手際がいい」
キャスター「ほら」
幼女桜「あの……」
ライダー「さくらぁぁぁぁ!!!!!」
カレン「かわいい。イリヤスフィールにも勝る幼さ。これなら衛宮士郎も血涙を流して喜ぶでしょう」
幼女桜「らいだぁ……どうしよう……」オロオロ
ライダー「うわぁぁぁ!!!」
カレン「元に戻せますか?」
キャスター「一応は。でも、面倒よ?」
カレン「それは重畳。お疲れ様です」
ライダー「さくらぁぁぁ!!!!」
幼女桜「らいだー……なんで遠ざかるの?」
カレン「では宝具もいただきましたし、帰りましょう」
ギルガメッシュ「……おい……頼むぞ。顧客は多いのだからな」
カレン「手は抜きません。幼き果実の赤裸々な日常を禍々しい複眼をもって覗くといい」
衛宮邸
カレン「ただいま戻りました」
セイバー「お疲れ様です。無事ですか?」
カレン「ええ。無傷です」
バゼット「それはよかった。……ところで、その少女は?」
幼女桜「……」
セイバー「見覚えが……」
ライダー「……桜です」ボソッ
セイバー「え?」
幼女桜「あの……セイバーさん……」
セイバー「さささ、桜!?この子、桜なのですか?!!?」
凛「どうかしたのー?」
幼女桜「あ、姉さん」
凛「さくらぁ!?なんでちっさくなっての!?!?」
カレン「ま、詳しい話は居間でしましょう」
カレン「―――というわけです」
凛「あ、そうなんだ―――って納得できるわけないでしょ!?」
カレン「衛宮士郎と結ばれるにはこのような姿になるしかありません」
セイバー「どうして桜とシロウが結ばれるのですか!?」ダンッ
カレン「それが彼女の願い」
凛「桜……」
幼女桜「ごめんなさい……だって……こうでもしないと姉さんに勝てないから……」
凛「それは反則でしょうが!?」
セイバー「そうですフェアではありません!!」
バゼット「……」
カレン「そういうと思いまして。これを用意しました」ゴトッ
セイバー「これは……?」
カレン「反魂の香炉(おうさまのギフト)」
凛「どういうこと?」
カレン「これでみなさんはフェアです……ほら……効いてきた……」
士郎「イリヤぁ……むにゃむにゃ……」
士郎「ん……あ、いつの間にか寝てた……」
士郎「……イリヤ?」
士郎「いないなぁ……」
士郎「……まあ、いいか。十分楽しめたし」
キャッキャッ
士郎「ん?」
士郎「子供の声?」
幼女セイバー「えくすかりばー」ポコポコ
幼女ライダー「いたい!いたい!!やめてください!!」
士郎「な、なんでさ……?!」
幼女カレン「おや……ここまでは宝具の効果が及びませんでしたか?」
士郎「誰だよ?!」
幼女バゼット「ばじぇっとでしゅ」
士郎「いや……本当に誰ですか!?」
幼女セイバー「あ、しろー!!!ごはんはまだですかー?」
幼女ライダー「しろー、助けてください!!」ウルウル
士郎「ちょっと……まった……何がなんだか……!??」
全裸幼女凛「しろー!!服、どっちがにあうかしらー?」テテテ
士郎「うわぁぁぁ!!!!」
幼女桜「姉さん!!それは卑怯です!!!」
幼女カレン「ふふ……衛宮士郎、どうですか?貴方にとってここは理想郷……アヴァロンそのもの」
士郎「なに……!?」
幼女バゼット「むー……このスカートスースーしましゅね」
士郎「……」
幼女セイバー「しろー、ごはんー」
幼女ライダー「しろー、たすけてー」
士郎「……ちょっと待て……イリヤはどうなった?!」
幼女カレン「イリヤスフィールでしたら……後ろに」
士郎「え……!?」
ペドイリヤ「……」
士郎「イリヤァァァァ??!?!」
幼女カレン「よくあることです」
士郎「あったらだめだ!!!」
全裸幼女凛「ねえ、しろー?どっちがにあうとおもうー?」
幼女桜「先輩……」
幼女セイバー「おなか……すいた……」グゥ~
幼女ライダー「しろー……助けて……」ポロポロ
士郎「ああ、ライダー……泣くな」ナデナデ
幼女バゼット「む……私もナデナデを要求しましゅ」
幼女カレン「では私は……脱ぎます」バッ
士郎「なんでさ?!?」
幼女桜「先輩……私は……」
全裸幼女カレン「さあ、この誰も犯していない秘境へ指を入れてみますか?」
士郎「あぁぁぁ―――」
数日後
幼女桜「先輩、お味噌汁できました」
士郎「ありがとう桜。桜だけは精神年齢、そのままなんだな」
幼女桜「そういう風に改造されたので……」
士郎「でも……かわいいな」ナデナデ
幼女桜「えへへ」
大河「あ!!イリヤちゃんがおもらししちゃった!?」
幼女セイバー「これは大変です」
幼女ライダー「えと……えと……」オロオロ
幼女凛「はい、ふじむらせんせい」
大河「ありがとう!!」
ペドイリヤ「うー……」
幼女バゼット「どうしましょう……この姿では面接もうけられましぇん……」
士郎「……」
幼女桜「なんか毎朝、大変ですよね」
夜
士郎「みんなー、風呂にはいるぞー」
全裸幼女凛「はーい!!」
全裸幼女桜「わかりました」
全裸ペドイリヤ「タタタタタタタタタ!!!!」
全裸幼女セイバー「イリヤ、高速ハイハイはきけんですよ」
全裸幼女ライダー「べるれふぉーんでいちばんのりー」ゴォォォ
全裸幼女バゼット「ふりゃがりゃっく!!」
全裸幼女ライダー「えー!?」
全裸幼女バゼット「私がいちばんでしゅ」
全裸幼女ライダー「ふえぇ……」
士郎「ほらほら。喧嘩すな」
全裸カレン「そうですよ。みなさん?」
士郎「おい。いい加減教会に帰れよ」
全裸カレン「私がお母さんになる。聖職者としては当然の立ち位置でしょうに」
士郎「つってもな」
全裸カレン「藤村大河に暗示をかけたのは誰ですか?」
士郎「……」
全裸カレン「そう私。あの人が何も言わずに子育てに協力してくれているのは私の暗示のおかげ」
士郎「わかったよ」
全裸カレン「それに……色々とカメラワークも考えなければいけませんしね……」
士郎「え?」
全裸カレン「いえ、なんでも」
全裸幼女セイバー「しろー、わたしのおまたからあらってください」
全裸幼女ライダー「わたし!わたしからおねがいします!!」
全裸幼女凛「いーえ、わたしからよ!!」
全裸幼女桜「あの……私の立場は……」
士郎「みんな洗ってやるから……全く……困るなぁ」ニヤニヤ
全裸カレン「ふふふ……」
夜 居間
士郎「……あれ?」
カレン「お疲れ様です」
士郎「まだ起きてたのか」
カレン「ええ」
士郎「なんだかんだであんたには助けられてるな」
カレン「そうですか」
士郎「……」
カレン「……」
士郎「えと……これからもできれば手伝ってほしいんだけど……」
カレン「ええ。迷える子羊を救うのが役目です。哀れな子羊を世間に晒すのも私ですが」
士郎「は?」
カレン「いえ……なんでも」
士郎「なんか……口は悪いけど……やっぱりその辺は聖職者なんだな。優しいっていうか」
カレン「虫唾が走りますね……でも、悪い気はしません。その褒め言葉、素直に受け取ります」
士郎「あー……」
カレン「……」
士郎「隣に座ってもいいか?」
カレン「どうぞ」
士郎「……」
カレン「……」
士郎「いい匂いがするな。何人も男を食ってきたような毒婦みたいな卑しい匂いだ」
カレン「……っ」ゾクゾク
士郎「本当に臭いな……股から異臭がする……汚物を拭いた雑巾のような……これじゃあ嗚咽も我慢できない」
カレン「ん……」ゾクッ
士郎「……」
カレン「……もう終わりですか?」
士郎「ごめん……女の子を罵るって難しいな」
カレン「ふふ……もっと勉強してください……ん……」チュ
士郎「……!?」
カレン「では、失礼します」
士郎「……」
カレン「今のは貴方の責めに対するお礼です。もっと精進してくれれば、褒美も豪華になりますからね?」
士郎「あ、ああ」
カレン「おやすみなさい」
士郎「……おやすみ」
カレン「……」スタスタ
カレン(何故か衛宮士郎が私に靡いてしまった……)
カレン(真性ではなかったのですね……)
カレン(ま、彼の心に取り入れば、ギルガメッシュの商いも上手く回り……私の懐も潤うばかり)
カレン(ふふ……これではここから離れるに離れられませんね……)
士郎「カレン……カレンが一番、理想の体だ……みんなはただ可愛くなっただけだし……」
士郎「がんばって、カレンに認めてもらおう……」
士郎「そして、いつかカレンと―――」
END
だけど桜ェ…。肉体改造までしたのに相変わらず日陰者すぎるぜ…
乙
やっぱりカレンですよね!!!
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